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動物病院開業で失敗しない設計・テナント選び

動物病院を開業する際、最初に直面する大きなハードルが 「テナント選び」と「設計」です。近年は動物病院の開業数も増加傾向にあり、より差別化の重要性が高まっています。その中で、設計の質や動線のつくり込みは、患者満足度だけでなくスタッフの働きやすさにも直結します。「開業前に必ず押さえるべきポイント」を整理してお伝えします。

動物病院設計の難しさは
【専門性の深さ】にある
The Depth of Vet Design

歯科医院などの医療施設と同様、動物病院の設計には専門的な知識が欠かせません。「医療施設ならどこでも同じ」ではなく、動物病院には固有の動線・設備・安全基準があります。

たとえば、

  • 診察室から検査エリアまでの移動導線
  • 犬猫をわけた設計
  • 臭気・音・感染対策
  • 大型医療機器の重量・スペース
  • 滅菌室・手術室のゾーニング

など、一般の店舗やオフィスとは全く異なる要素が求められます。

このため、医療施設の経験が浅い業者に依頼すると「見た目は綺麗だが使い勝手が悪い」状態に陥る可能性があります。

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施工費を大きく左右する【1次、1.5次、2次】の違い

動物病院の設備は、どこまでの診療レベルに対応するかで大きく変わります。

1次診療一般外来中心。標準的な診察室、検査室、手術室など。
1.5次診療1次診療より充実した検査・治療が可能。
→ 1次診療より約3割増の工事費が目安
2次診療CT・MRI・高度医療対応。
→ 専門設備の導入と専用室の構築が必要で大幅に予算UP。

特に CT・MRIは専用室の遮音・耐荷重・電源工事など特殊設計が必要で、費用は跳ね上がります。

30坪の1次診療ならどれくらいかかる?

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一般的な30坪程度の動物病院(1次診療)では、

内装工事費の目安2,000万円前後

ただし、以下のような条件で大きく変動します。

  • スケルトンか、居抜きか
  • 入口を新設する必要があるか
  • 自動ドアの有無
  • 給排水の位置
  • 既存壁の撤去が必要か
  • 天井高の確保

また、最近では 材料費の高騰 → 職人の人件費上昇 と二段階で建築費が上がっており、以前よりコストが読みにくい状況です。

テナント選びで成功するための“理想の形状”とは

動物病院の間取りで最も重要なのは **「間口の広さ」**です。

◎ 間口が広く、奥行きが深すぎない形がベスト四角形に近いレイアウトが理想
横長は動線を確保しやすい
縦長は通路が増えやすく、無駄なスペースが生まれやすい
△ 円形・変形テナントは使いにくい壁面が活かしづらいため、見た目より有効面積が減ってしまいます。
× 真ん中に太い柱があるテナント動線を妨げ、診察室や処置エリアの配置に制限が生まれます。

スケルトン化にはいくらかかる?

居抜きテナントをスケルトンにする場合は、

目安15坪で約200万円前後(広さに比例して増える)

解体費は「もったいない」と感じるかもしれませんが、最終的に“患者が来る立地かどうか”の方がはるかに重要です。解体費用がかかる=立地が悪い、というわけではありません。

いま工務店に依頼しにくい理由

設計士によると近年、建設業界は非常に多忙で、「見積もりすら受けられない」状況が増えています。

  • 人材不足
  • 大規模案件の増加
  • 設備投資の増加

などが背景にあり、「動物病院をやりたいが半年待ち」「1年後なら対応可」という案内も珍しくありません。開業予定日から逆算したスケジュール管理は必須です。

工務店だけに依頼する場合の落とし穴

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かつては院長が描いたスケッチを工務店が図面化するだけ、という動物病院も少なくありませんでした。しかし、これでは専門的な動線設計や機能性が保証されません。

  • 診察→検査→処置の流れが悪い
  • 臭気や音の問題
  • 手術室のゾーニング不十分
  • レントゲン室の遮蔽設計が過剰または不十分
  • 収納が足りず院長が不便を感じる

こうした失敗が多く、現在ではほとんどの院が 設計士を間に入れるスタイルに移行しています。

設計士を入れるメリットは“提案力”にある

設計士の役割は、図面を引くことだけではありません。
◎ 診療の質と運営効率を高める提案ができることが重要

  • 要望をそのまま形にするだけではプロではない
  • 運用を想定した提案ができて初めて専門家
  • 他院で蓄積したノウハウを活かせる
  • 設備投資の優先順位もアドバイスできる

また、経験豊富な設計士ほど 無駄なコストを省く方法にも詳しいため、結果としてコストダウンにつながるケースもあります。

未経験の設計士に依頼しても大丈夫?

どの設計士にも“1件目”はあります。医療施設の経験がある設計士なら、動物病院も比較的スムーズに習得できます。
ただし、動物病院は専門性が高いため、1〜2件経験すると精度が大きく変わる のは事実です。
初めての設計士に依頼する場合は、

  • 医療施設の経験があるか
  • 実際のレイアウトを見せてもらえるか
  • 動線の考え方を説明できるか

をよく見極めることが大切です。

動物病院設計の成功は【初期判断】で決まる

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動物病院の開業において、設計とテナント選びは、開院後10年以上の運営に影響する最重要ポイントです。

  • どんな診療レベルを目指すか
  • どの設備を導入するか
  • どんなテナントを選ぶか
  • 設計士に何を期待するか

これらを早い段階で固めておくことで、無駄なコストを抑え、スタッフも患者も使いやすい病院ができます。「動線」「間口」「テナントの形」「設備投資」「設計士の提案力」この5つの視点を押さえることが、成功する動物病院づくりの鍵です。動物病院開業の設計は非常に大事なキーになるため、慎重に判断しましょう。

執筆者
Profile

株式会社ねこのタミ 代表取締役 辻 建三

実際に動物病院の開業を経験したことで、無駄のないセンターピンをおさえたリアリティのあるアドバイスを実施します。動物病院の経営コンサルティング経験を生かし、開業後に持続的に飼い主様に選ばれ続ける病院作りを見据えた開業を体制を構築していきます。
また、ゴールが「開業」ではなく、「開業後しっかり繁盛するか」に定めており、黒字化するまでサポートを実施しています。

医療関係者とは500件以上接点があり、医療関係のセミナーを10年以上計100件以上
コンサルティング実施先は約80~100社
評価構築サポート 100社以上
EDUWARD Press 執筆
パナソニック株式会社 執筆

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